も の が た り


カニ組の組長、カニ男が亡くなって早一年…。

カニ男の代わりに、今は妻であるカニ代が組長を務めていた。
しかし、カニ男を失ったカニ組はいつ他の組に攻められてもおかしくない状態。
カニ代は組員達を守るため奔走するが、心半ばにその命を失ってしまう…。


それから14年。
カニ代の娘、カニ子に真実が告げられる。

そしてカニ子は、顔も知らぬ母の仇をとるため、組員達と共にサル組に乗り込むが―――…!!



「他の組にはもう断られた!…もう、これしか方法はねぇんだ!頼むうちの組と――!」       
「やめねぇか!!」

「やっぱり…。あんたもダメなのかい…?」            



「姐さん…?姐さん!姐さん!!やだあ!あねさぁぁあん!!」
「ばふん太郎、落ち着け!!誰が…誰がやりやがったんですか!姐さん!!」



「さる…お……」




「ちょっと…。おじょうに話があります」
「…!?ハチ男まさか!」
「おじょうも十四歳だ…。話は解る歳になったろ」

「何?みんな…。まったくわからないわ」




「みんな…。やっぱり許せないんだね…!サル男のことを…」











「ついにこの時が来た…!」

「失敗は許されない…。おじょう…。姐さん!!」

「…明日、あたいはどうしたら……」

「…………」














「お母さんの仇!!死んで頂戴!!!」

「おじょう!!!」